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はいからさんが通る/ネタバレ注意!アニメ最終回感想&あらすじ・視聴率があまり思わしくなく、打ち切りになってしまった…。 #ANIME


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「はいからさんが通る」のあまりに唐突な最終回

「はいからさんが通る」は、大和和紀先生が描く大正時代を舞台にした、お転婆少女のはいからさんこと「紅緒(べにお)さん」とキザな青年将校「少尉」の恋物語です。私が視聴したのは小学生の頃で、リアルタイムでの放送ではなく、再放送のものを見ました。
当時の私は、可愛らしくもいじらしい一途な紅緒さんが大好きで、どんな用事もそっちのけでテレビの前に陣取り、毎週の放送を楽しみにしていました。一話も欠かすことなく見続け、二人の山あり谷ありの恋の行方も佳境に入り、憎らしい恋のライバルも登場しこれから先どうなるのかという盛り上がり時。

戦地にて行方不明になった少尉が帰ってきたと思いきや、まさかの記憶喪失であることが判明。これからの展開に不安になりながら見ていると、突然場面は変わり、浜辺を駆ける紅緒さんの姿が。その先には軍服を着た少尉の姿があり、記憶があったころのように紅緒さんをしっかり抱きしめた後、これまた突然現れた飛行船に二人で乗り込み、なんとも意味深なナレーションが入ります。当時の私は展開についていくことが出来ず、一連の流れを「これは紅緒さんの夢?妄想??」と混乱しながら見ていました。するといつものようにEDが始まり、いったいなんだったのだろうと思っていると、番組終わりに衝撃のアナウンスが。
「次週よりこの時間帯は○○(別のアニメ)を放送します」
…少尉は?記憶を取り戻したの??紅緒さんは?ちゃんと幸せになれたの??
後々になって知ったことですが、アニメ版「はいからさんが通る」は視聴率があまり思わしくなく、打ち切りになってしまったのだそうです。そんなことを知る由もない当時の私は、あまりに唐突な終わりに目を白黒させ、話の内容も理解できないまま、呆然とするばかりでした。当然、その次の週に、同じ時間帯、同じチャンネルに設定しても、もう「はいからさんが通る」が放送されることはなく…。「打ち切り」という理不尽の存在も知らないような歳のことでしたので、幼いなりに「きっと私が知らないうちにストーリーが進んでしまったのだ」と無理やり自分を納得させ、何とかこの理不尽を飲み込みました。
それから10年近くたち、この衝撃も記憶の隅に押しやられた頃、古本屋にて原作漫画と出会うことが出来ました。蘇る苦い思い出に、一も二もなく購入し、読破。なんとアニメが打ち切りになった時点では、原作の物語はせいぜい中ごろ、クライマックスには程遠かったと知っていっそう驚きました。ですが、無事に紅緒さんと少尉が幸せに結ばれる姿を見られて、遅ればせながらもやっと最終回を迎えられたように思いました。
近頃ではその媒体を問わず、打ち切りのような唐突さを揶揄する「俺たちの戦いはこれからだ!」という表現があるようですが、「はいからさんが通る」の最終回もそれに相応しい「これから」っぷりだったと、今となっては、しみじみ回想するばかりです。