まほろ駅前多田便利軒、三浦しをん、ホッとしたひとときにお薦めの本
三浦しをんさんのことは20年近く前から認識していたのだが、なかなか読む機会がないままでした。最近、知り合いに薦められて、ようやく読んでみました。軽く読めていいですね、この本。なにも考えずにボーッと、ストーリーだけを追って読み終えることができる、まさに時間つぶしにピッタリの小説です。
まさしく直木賞受賞作! 感情が無駄に揺さぶられることもなく、読後感を引きずることもないので、育児の合間にちょっとした息抜きに読むのにうってつけでした。主人公の男性二人も、女性が好きになりそうなキャラクターで、いかにも女性作家さんが書いたという感じがしました。それはそれで、読んでいて疲れなくて良かったです。本当に心を掴まれるような小説もあって、これみたいに軽くひとときとして読める小説もあって、それぞれに良さがありますから。昔は重たくパワーを感じる小説ばかりを選り好んでいた私ですが、まほろば駅前を読んでみて、こういうホッと温まる時間が過ごせるような読書もいいなと思いました。