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感想・書評『マツリカ*マトリョシカ:相沢沙呼著』ネタバレ注意「結論を言えば、前作を読んでいなくても十分に楽しめる作品でした」(レビュー)。 #読書


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「マツリカ*マトリョシカ」相沢沙呼著(角川書店)、青春ミステリです

シリーズものらしいのですが、私は第3作にあたるこの本をいきなり買いました。結論を言えば、前作を読んでいなくても十分に楽しめる作品でした。
内容は、ある高校を舞台にした密室ものの本格推理小説です。密室のトリックをめぐって登場人物たちがさまざまな推理を展開します。
こう書くと、謎解きのいわゆるパズル小説だろうと誤解して敬遠する人もいるかもしれません。
そんな心配はいりません。本格的に謎を解くミステリでありながら、同時に、青春の苦悩を描いて秀逸な作品だからです。またテンポがよくて読みやすいという点も見逃せません。
ストーリーはこうです。
語り手の〈ぼく〉こと柴山祐希は高校2年生。学校の怪談をさぐって、ある夜、1年生の春日麻衣子につれられ、女子テニス部の部室に侵入する。翌日、奇妙な事件が起こった。女子テニス部の美少女の制服が盗まれており、校舎内の開かずの間のトルソーに着せられていたのだ。しかも、女子テニス部の部室に〈ぼく〉の携帯のストラップが落ちていた。放っておけば制服盗難の疑いがかけられる〈ぼく〉は、仲間とともに推理を始める……。
値段は1,500円(税別)と、単行本だけあって少しお高めですが、充分にモトがとれる本だと思います。