もしも身の毛もよだつような恐ろしいホラー映画の中に入ってしまったらどうやって生き延びたらいいんだろう、という小学生あたりが思いつくようなバカバカしい設定です。
不気味な幽霊、ひたひたと迫りくる連続殺人犯やゾンビ、バンパイアといった恐ろしい敵から身を守るための有りがたいハウツーものです。読み進んでいくうちに、このシチュエーションはあの映画、真っ先に狙われるのはこのタイプだよね、このタイミングで逃げなくちゃダメなんだけどなあ、などと何度も何度もニンマリしてしまいます。著者は「IT]のプロデューサーであるセス・グレアム=スミス。くだらなくも映画愛が溢れる楽しい一冊です。序文を「エルム街の悪夢」「スクリーム」で知られるホラー滋賀の巨匠、故ウェス・クレイヴンが手掛けているのもホラー映画ファンの心をくすぐります。観ておくべきホラー映画リストがあるところも実に親切。ホラー映画の中に入ってしまった時に生き残りたいのならこの本を熟読すべし!