ナカノ実験室

ナカノ実験室が行う実験的なブログです。

スポンサーリンク

感想・書評『影響力の心理 著:ヘンリック・フェキセウス 訳:樋口武志 感想:人の本質を改めて実感しました。』ネタバレ注意(レビュー)。 #読書


【おすすめ情報】知らない人は損している!「アマゾン業務用ストア」で便利でお安く。

 まず初めにこの本を手に取ったきっかけは、ほんの帯に「あなたは人を何秒で信用するか?」という言葉が目に留まったからです。もともと人間の心理や、他人が思っていることを知りたいと思っていた私は、白地に黒の文字で書かれたそのタイトルと帯のシンプルさに惹かれ、読んでみようと思いました。

 目次を開いてみて最初に気になった言葉は「繰り返し聞いた言葉は真実になる」というものでした。これは私のなかですぐに”日本人独特の多数偏重主義”という言葉に言い換えられました。というのも私たちは認めたくないと思うかもしれないけれど、他人の意見に左右されていると思います。中には 私は他人の意見には流されないという強い意志を持った人もいるかと思います。ですが多くの日本人は他人の意見を基準として動いているように思います。あなたの周りに欧米諸国のように個人の主義・主張を声高らかに言える日本人は、多いといえるでしょうか?きっとそうではないはずです。ちなみに、私にも他人の意見に流された経験があります。ひとつ例を挙げると、私はチョコパイが苦手、むしろ嫌いです。それは中に入っているマシュマロ素材のもにゃもにゃとした部分が、口に合わないからです。それでも自分以外の人とチョコパイを食べる機会があったときに、一人がおいしいと言い、また一人、また一人とおいしいという人が増えるたびに少しずつ食べてみたいという気持ちが大きくなっていくことに気付きました。実際食べてみるとそこまで嫌いじゃないかなとまで思うようになりました。(今食べてと言われたら分かりませんが…笑)このようにおいしいという人が増えるほどに、自分自身もおいしそうに思うようになったことが思い浮かびました。
 本の中でも多数派の意見に反対する、少数派の意見を持つ人は自分が間違っているのではないか、恥をかくのではないかと反対意見を口にしなくなると書いてあります。さらに、集団において新しい行動を起こす、これまでの習慣を止(と)めるためにも使える優れたテクニックとありました。つまり私も、チョコパイを食べる場面で周りの人の素晴らしいテクニックによって支配されていたと言えるでしょう。それによってチョコパイを嫌う気持ちが薄くなったことも、前よりもないなと実感しています笑。 

 この本からこういった人間の心理が存在することが分かり、そういった自分の意識と、無意識の間にまわりの考えや環境によって決まっていくことも分かりました。専門的な学問として心理の勉強をしている人も、そうでなく私のように趣味や単純な興味で本を手にする人も、さらに社長や管理職のような大勢を束ねる位置の人にも役に立つ本だと思いました。私が強く興味を持った部分はこの感想の通りですが、ほかの部分に興味を持つ、必要であると感じ読んでみる人にとっても重要な”人の心理”について書かれています。どんな誰にでも得であり、知っていれば、そのテクニックを駆使して上に立つこともできるかもしれません。気になった方がいればぜひ手に取り読んでみてほしいと思います。