」で便利でお安く。80年も前の物語がマンガ化されるというのも珍しいですし、メディアでもかなり取り上げられ話題となったこの作品。
ちょっとした時間を使って少しずつ読み進め、ようやく最後まで読み切ることができました。いつもは小説を読むことが多いので、一度読んだ本を何度も読み返すことは少ないのですが、これは片隅にいつも置いておいて時々取り出してページを開いてみたくなる内容となっています。
コペルくんと呼ばれている中学生の少年と、亡き父親代わりとなって彼をそっと見守っている伯父さん。学校で起こる様々な問題に悩むコペルくんに対する伯父さんの助言は、愛と聡明さがあふれていて胸打たれます。伯父さんからの「ノート」の部分はマンガではなく活字で書かれており、人生における深いテーマについて色々と考えさせられます。
ただ子どもが読むには少し難解で、小学生の我が子はこのテキスト部分は飛ばしてマンガ部分だけ読んでいました。もう少し成長したらもう一度手に取ってもらいたいですが、視野を広く持つことの大切さは伝わったのではと思います。人生を見つめ直すきっかけにもなる、素晴らしい一冊でした。
