毎朝、楽しみにしていた『なつぞら』がついに最終回を迎えました。
元々、日本アニメの黎明期から活躍されてきた”ご夫婦のおはなし”ということで、注目はしていました。
さて、最終回は「亡き天陽くんの畑」の手伝いから始まります。
ヒロイン・なつと祖父・泰樹さんが黙々と手作業をしていると、徐に泰樹さんが話を切り出します。
「なつ、わしが死んでも悲しむな。」
突然の言葉に、一瞬戸惑うなつ。視聴者も同じ気持ちだったと思います。
「わしはもう、お前の中にいる。だから、悲しむな。よく東京を耕した。」
”東京を耕す”とは、東京に旅立つ際、泰樹さんとの約束です。
【漫画映画(アニメ)で、東京を耕す(発展させる)】
この約束・誓いを胸に、なつはひたむきに頑張り続けてきました。
その約束を無事に果たせた、大好きなじいちゃんに認められた。
去来する安堵感と達成感は、なつの胸をいっぱいに満たしていきます。
思えば、この泰樹さんはこのドラマの”もうひとりの主人公”でもあります。
歩んできた人生故に、他人に厳しくも、誰よりも温かい心を持っている。とても魅力的なキャラクターでした。
なつにとってはまだ夢半ばではありますが、一番褒められたい人に褒められたのは格別の喜びのはず。
その後、二人で笑い合うシーンは、穏やかで優しい空気が流れていました。
今回のドラマを通して多くの事を学んだり、考えさせられた気がします。
「家族・兄弟・仲間・仕事・生き甲斐・理想・夢…」たくさんの愛情が詰まった作品でした。
特に”家族愛”は象徴的で、一家で食卓を囲むシーンはいろいろと思いが過ったりもしました。
昨今、核家族化が進み、祖父母と暮らす家庭も減ってきています。
自分は、祖父母と暮らし生きてきたので、「帰郷」といった概念がイマイチ把握できません。
しかし、離れ離れで暮らしていたらこういった心情を抱いたのかなぁと、思う時もありました。
【家族と理想、夢と現実、未来と自分】あらゆるものに繋がりがある。
アニメーション制作を通して、たくさんの大切なものを再認識できた半年間でした。