小銭をかぞえる/西村賢太(2016/晩春・読了)
その風体はまさに平成の文豪という感じだが、のちに遅咲きのミリオンセラー作家として全国に名を馳せることになる著者の発展途上とも形容すべきか、強烈な日常を垣間見ることができる濃密な内容に仕上がっている。
表題の小銭をかぞえるもさることながら、他一篇の著者が布団の上に腹這いになり、苦心苦悩しながら執筆した「焼却炉行き赤ん坊」も底辺を這いつくばるような辛辣な内容に仕上がっている。2008年度下半期の芥川賞候補に挙げられるだけのポテンシャルは充分に秘めている。
激しさが絡みつく中で、時折ほっこりさせてくれるような優しさを感じさせてくれるところを見る限りでは、絶望の中にも一縷の希望を見出せるような前向きな要素も多分に含んでおり、時として、読んでいる最中、俄かに訪れる、後の出世作にして芥川賞受賞作に躍り出ることになる「苦役列車」のような純文学的寂寥感をも孕んでいる。神保町の古書店街を流離う描写は文学界随一だ。この瞬く間に像を結ぶような表現は西村にしか描けないものだろう。
ありがとう寄稿。
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