小説
角田光代さんは、2000年代以降の人気女性作家ですが、今作は直木賞を受賞しており、彼女の代表作となっています。作中のテーマとしては、青春時代も含めた女性同士の友情になっています。
古書店やインディーズ出版活動もしている筆者が何年間か東京地方裁判所で傍聴してきた記録のものです。
映画化もされたミステリーの傑作『クリーピー』の主人公、高倉教授がさまざまな事件を解決してゆく短編集が本作です。私はクリーピーシリーズの高倉教授の大ファンです。
本書の冒頭に「これは小説ではない。事実だ。」とあるように、この本は実際に起きた「北関東幼女連続殺人事件」をもとにしたノンフィクションである。
朝顔の栽培を生きがいとしている、北町奉行所同心「中根與三郎」が主人公です。同心と言っても外に出るわけではなく、奉行所内で書き役をしている、どちらかと言えば窓際の人物です。黄色い朝顔を咲かせるのが、彼の夢です。
「告白」や「贖罪」で有名な、湊かなえ先生のお話。 たくさんの羽根布団の下に置かれた、たった1粒の小さなえんどう豆。普通の人ならまったく気づかないようなそのちっぽけな豆のせいで、本物のお姫様は寝られないと言います。
刑事「土門巧太朗」が主人公です。もう第一線で捜査するには年がいってしまった、ベテランの刑事が主人公です。
発行は小学館から出ている本で、はっきり言って途中で投げ出しました,大沢さんの作品は新宿鮫シリーズからずっと読んでおり,はっきり言って私の中では好きな作家の一人なんですが,今回の俺はエージェントは題名通りのふざけた本でした.
この作品は、過去に読んだ記憶があったような気がしていたので、最近、図書館や書店でも文庫などが並んでいるのを見て「ああ、読んだ読んだ」とタカを括っていましたが、図書館でもずっと貸し出しが続いているようで、「もう一度、読み返してみるか」と予約…
第136回「芥川賞」受賞作品です。20歳の「知寿」は、71歳の「吟子さん」の家に同居することになりました。
このねじめさんの本は初めて読みました。どんな内容の本なんだろうと、恐る恐る読み始めた僕ですが、「文体が優しいので、小学生の高学年や中学生の低学年でも十分読みこなすだろう」という感じで読み始めました。 思春期に父の借金で、夫婦離婚、おじいちゃ…
題名を見た時に、時代もんだなと思いました、 表紙のデザインが馬に乗ったサムライの姿だったからです。
この作品は、一人の人間の人生を生まれた頃から学校を卒業し、結婚して家庭を持って暮らすあたりまでを丁寧に描いたものになっています。
「妖怪アパートの幽雅な日常」シリーズで有名になった「香月日輪」の描いた怖い話の短編集です。 俗に「学校の怪談」と呼ばれる学校の日常に現れてくる怖い話がいくつもおさめられています。怖いです。学校に行けなくなってしまいそうです。
SF作品です。「P-13現象」と呼ばれる、ブラックホールがらみの「何か?」が起こると言われています。ほとんどの人間には何の変化も起きませんが、運悪くこの「現象」に数人の人間が巻き込まれます。13時13分13秒、街から人の姿が消えた!その東…
最近、今読むべき本として、SF小説「1984年」が紹介されるのを目にします。これは1940年代に書かれた、全体主義の監視社会を描いたディストピア小説ですが、それよりも10年ほど前に書かれたのが、この「すばらしい新世界」です。
信長、秀吉、家康。この3大戦国大名の好き嫌いは人により分かれるもの。自分は信長ファンであり、子分の秀吉、虎視眈々と狙う家康には目もくれなかった。特に秀吉は、晩年の傲慢さが非常に嫌いであり、秀吉に関する書物はほとんど読まなかった。
今年の本屋大賞受賞作ということで手にとってみました。ある事件から不登校になった中学生のこころがオオカミ様に鏡の中にある城に誘い込まれて、そこで他の中学生と出会って関わりを持っていくというストーリーです。
長沢まさみ!高橋一生!このふたりの主演映画に間違いがあるはずがない!予告編の美しさとミステリアスな雰囲気に惹かれました。原作からどう表現しているのかを知りたくて、先に本を読みましたが、やはり静かで美しい空気が伝わってくる作品でした。
川村元気の億男を読みました。 これは文庫本で、あとがきはなんと映画「億男」に主演したアノ俳優が書いています。
自然現象を言い当てる不思議な能力を持った少女、円華を描いた「ラプラスの魔女」の前日譚としてまとめられた短編集です。
桔平の正体が知りたくて、どんな過去を抱えてるのか、知りたくて、知りたくて。一気に読むつもりはなかったのに、いつのまにか最後まで読んでいました。最初は主人公の由加利が、婚約者に騙された話かと予想していました。どんなひどい男なのかと憤慨しつつ…
「君の名は。」とは、2016年夏に公開されて大ヒットした長編アニメ映画です。映画を観た方にもまだの方にもおすすめしたいです。小説は文字の大きさがちょうどよく、特に難しい表現もないので最初から最後まで一気に読むことができました。
主人公が同窓会で元カノに再会し、その後彼女-倉橋沙也加の悩みと頼みを聞き、主人公はあまり気が乗らないまま、彼女の亡くなった父が娘に嘘をついてまで定期的に通っていた別荘に向かうところから始まる。
著者は「電撃小説大賞」で見いだされ、2012年にデビューした新進の作家です。 「グルメ課」とは「グループリソースメンテナンス課」を、略した言い方ですが、どうも会社の経費で、あちこち食べ歩いて浪費しているだけのではないかとの疑惑を持たれて、経…
文庫本が発売された頃には興味がなく、手に取ることもなかったのですが、本好きな友人が「これ、面白かったよ」と薦めてくれました。その人はそれまでにもいろいろな面白い本を紹介してくれていたので、「それなら面白いのだろう」と思い購入しました。とは…
恥ずかしながらあまり本を読む人間ではなく、夢野久作という有名な小説家の名前を知ったのも、暇つぶしに読める本をネット上で探していた時のことでした。
さいとうたかおさんの作品で有名な、国際的なスナイパーである、ゴルゴ13の出生の秘密に迫る日本の公安警察であり、また外事警察失敗の連続の物語です。
イニシエーションラブはAサイドとBサイドの2部から構成される、「たっくん」と「マユ」の恋愛小説。合コンで出会い、徐々にじれったいながらも二人は距離を縮めていくところは多くの人が共感できるのではないでしょうか。私はそうでした(笑)。やがて互いの気…
遠藤周作さんがキリスト教徒だということを知って、興味を持ちました。この方の作品を色々と読みましたがつい最近、読んだもので1番衝撃的だったのが「海と毒薬」でした。この作品は実話に基づいているとのことで実際にこんなことが戦時中に行われていたと…