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シャトゥーン―ヒグマの森(全3巻)感想&あらすじ・奥谷通教が漫画化、興味をもった人は、「三毛別羆事件」をググりましょう…(ネタバレ注意)。


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シャトゥーン ―ヒグマの森― 全巻(全3巻)

シャトゥーン ―ヒグマの森―を紹介します。
本作はもともと小説作品で、あの有名な「容疑者Xの献身」を輩出した、「このミステリーがすごい」で受賞した作品を原作に、奥谷通教が漫画化した作品です。

この作品に少しでも興味をもった人は、「三毛別羆事件」をググりましょう。それでも見たいという人にはお勧めできます。

この作品の最大の特徴は、「無慈悲」です。

本作はタイトルを見れば誰もがわかる、ヒグマがテーマです。
知能が高く、犬以上の嗅覚を持つ。
時速60キロで走り、木を登り、泳ぎ、火を恐れず、車を破壊する攻撃力を持つ生き物。動物というよりモンスターに近い、それがヒグマです。
人間を襲うことを躊躇しないヒグマと、道具をもたない人間が遭遇したらどうなるか。その最も考えられるケースを漫画にしたのが本作でしょう。

本来自然界においては当たり前であるはずの「捕食」が、わたしたち人間の身にふりかかった時、その当たり前の行為は恐ろしく猟奇的なものに変わります。
子供の喧嘩で噛みつかれても激痛なのに、それが実際に全身におよび捕食される絶望と恐怖。それを作者と登場人物は身をもって、過激な描写で教えてくれるのです。

自然とはどう向き合うべきか。その高尚なテーマをここで全て総括することはできませんが、ただ一つ、確実なことがあります。

「自然を甘く見たら死ぬ。恐れろ」

読めばあなたもわかります。