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東京喰種(トーキョーグール)13巻/感想&あらすじ・喰種集団「あんていく」が対喰種組織CCGに襲撃されました…(ネタバレ注意)。 #マンガ


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東京喰種(トーキョーグール)13巻

アニメ化された大人気漫画、東京喰種の13巻が発売されたので先日購入しました。人間と、食性が人間にのみ限定された「喰種(グール)」、主人公は人間でありながら誰かの思惑により喰種にされた「半喰種」。主人公の金木研(通称カネキ)は元は人間のため人間を食べる事・殺す事には最初は強い拒絶感が描かれていましたが、最近「喰種である自分を受け入れる」と喰種としての強さと弱さを手に入れたところです。

この巻ではついにカネキの所属していた喰種集団「あんていく」が対喰種組織CCGに襲撃されました。あんていくのメンバーはそれぞれCCGを迎え撃ち、その数にじわじわ苦しめられています。ここでどちらが悪でどちらが善なのか考えさせられるところがこの漫画の面白い所です。

登場する喰種のセリフに「人間しか食べられないなら人間を食べるしか無いじゃないか!こんな体でどう正しく生きろってんだ!喰種の私だって、人間のお前らみたいに生きたい!」というものがあります。喰種の中には、もちろん残虐な個体や人間にとって害をなす個体もいるでしょうが、このセリフを言ったキャラクター霧嶋薫香(通称トーカ)の父親は、自殺した人間ばかり食べてきた喰種でした。人間にとってはまだ害のない部類の喰種が、非情にもCCGに駆逐されました。この場合、どちらが正しくて、どちらが正義なんでしょうね。

「あんていく」もまた自殺した人間の死体を集め、それを喰種に分け与えていた秩序を守る集団でした。あんていくの周囲は比較的人間の犠牲も少なく、人間側にとってもプラスの存在だったのでは…、と私は思います。あんていくのメンバーは幼い喰種達を逃がし、仲間を駆逐したCCGにたった数人で立ち向かいました。それを迎撃したCCGのメンバーもまた「俺はこの喰種に上司も師匠もダチも同期も殺された」という、複雑な気持ちになるセリフを言っています。

結局この巻ではあんていくvs.CCGの決着はつかず、カネキが両者の殺し合いに参入した所で終わりましたが、人間と喰種…間違っているのは両方なのではないでしょうか。人間しか食べられないのなら全て滅ぼせばいいという人間側の意見ですが、ちゃんと息をして生活する喰種にとってはそんな意見に耳を貸せません。結果より多くの犠牲者が出る…、それならいっそ、どちらか一方を駆逐するのではなく、犠牲の上の共存を目指すべきだな、というのが私の意見です。