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感想・書評/サムシング・ボロウ…レイチェル、ダーシー、デックスの三角模様はいかに!ネタバレ注意。


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※こちらの記事は、在宅ワークで寄稿を募集した小説感想記事です。

「現代のジェーン・オースティン」と評される女性作家、エミリー・ギフィンのベストセラー作品です。

NYCに生きる女性弁護士・レイチェルがヒロイン。幼なじみダーシーは誰もが振り返るとびきりの美人。ずっと彼女にコンプレックスを感じたり振り回されたりしつつも、友情でつながっています。

 レイチェルは大学時代の超イケメン同級生・デックスを、過去ダーシーと引き合わせ、晴れてふたりは婚約しました。ところが結婚式も迫るある日、レイチェルの誕生日パーティーの帰り道で「事件」は起こる。レイチェル、ダーシー、デックスの三角模様はいかに!

 ページターナーの本作ですので、ネタバレ厳禁!ですね。

この小説の面白い点は、ふたりの幼なじみの性格が鮮やかに異なる点。ヒロイン・レイチェルは生真面目な、いわゆる夏休みの宿題は7月中に終わらせちゃうタイプ。でも女性としての自分にどこか自信が持てない。反してダーシーは自らを「ジゼル・ブンチェンを間近で見たとき初めて負けたと思った」というほどの美貌の持ち主。で、小気味いい程それらをフル活用し女性であることを謳歌しています。ちなみに本作は映画化されており、このダーシー役にケイト・ハドソン。超ハマり役かつ主役をくってしまったともっぱらの評判です。

 このダーシーのいわば「引き立て役」に甘んじてきたレイチェル。ああ、女子のこういう関係ってある!主従関係に近いんだよね。でもそれだけじゃない。温かな心で一緒に築いた関係性の歴史があって、それにダーシーはどこかほっとけない正義感の持ち主でもあります。聡明なレイチェルはこの友情をとても大切にしています。女子の微妙なバランス関係と、キャリアと「女子カースト」が及ぼす繊細な心理。女子の「あるある」が描かれていて興味深い。惜しむは登場人物が全員エリートすぎて感情移入がしずらい点かな?NYCに新卒でいきなりドアマン付きの一人暮らしはムリでしょう!