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マリアビートル(伊坂幸太郎)感想・書評・グラスホッパーの続編、登場人物の中でキーパーソンであるにも拘らず…ネタバレ注意。


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寄稿を頂きました。

マリアビートル

大人気作家、伊坂幸太郎さんの小説です。グラスホッパーの続編らしいのですが、私が伊坂作品を読んだのがこれが初めてだったので繋がりは良く分かりません。おそらくタイトルの由来になっているのかな?もしかすると、登場人物の中でキーパーソンであるにも拘らず正体がイマイチ釈然としない人がいたので、グラスホッパーを読むと何か分かるのかもしれません。でも内容それ自体は独立しているので、前作を読んでいない私でも十分楽しめました。

続きが気になってどんどん読み進めてしまう、そんな作品です。まさかまさかでの展開で次々に人が死んでいくので、登場人物が気の毒な気がしてきますが、今度は誰が生き残るのかが気になってきてページを捲る手を止めることができません。
「どうして人を殺してはいけないのか」という問いに並行して行われていく殺人に読者としては矛盾と諦めを感じますが、最後にその問いにある種の答えが与えられるので、その答えに思わず同調してしまう、後で冷静に考えると正に自分が作者に思考をコントロールされているような気分になりました。(思考のコントロールも物語の中で重要なキーとなっています)
とても面白かったので、グラスホッパーのも読もうと思います。