」で便利でお安く。感想
「東京トイボックス」という作品のサイドストーリーなのだそうです。弱小ゲーム会社の社長天川太陽とエリートOL月山星乃の2人を中心する、ゲーム開発の現場の物語だそうです。残念ながら私が読んだのは外伝や後日談の様なもので、本編とは関わっていないようでした。読んでみてどうにも登場人物たちの解説や紹介がないなあとは思っていたのですが、まさか本編ではないなんて思いもよりませんでした。
はっきりとした線で描かれている世界がとても綺麗で力強さを感じます。男女関係だけではなく大人な同性愛の恋も含まれていて、もし実際に恋に落ちる人たちがいたらこんな感じなのかなと思いました。短編集というか、一話で完結するようなもので構成されていて初めてこの作品を読んだ私でも、ああこんな生活をしている人はこんなふうに世界をみているんだ、この人はこの感じの人が好きなんだ、と想像力をかきたてられつつ読むことが出来たので不思議とまったく飽きることがありませんでした。イラストが好みということもあるのですが。「太陽 家を探す」というエピソードが一番好きで彼らの名前も関係も分かりませんでしたが、付き合う直前の男女を見ているようでほっこりと幸せな気分になりました。
