感想
駅の階段から転落し、事故で脳死状態になってしまった各務あずきと牧由直々というふたりの女子高生が主人公です。現世に戻って中間テストを受けるという目標のために地蔵菩薩であるサイノシンから与えられる賽ドリルを受け、課題をクリアしていくといったストーリーです。
自分自身の生死がかかっているのに神アプリやライヤーゲームのようなシリアスで緊迫した感じはなく、どちらかというとギャグコメディーテイストなのがとても面白くていいなと思います。急に出てくるへんな登場人物達がおもしろいです。銃を扱うことができる中学生や、ミュージシャンとか意味わからなくて爆笑できます。2巻で終わるので気軽に読めるのもいいなと思います。
賽の河原というのは死んでしまった子供がその河原の石をたくさん積んでつみあがったら許される、という感じかなと思っていたのですがやはりそんなに優しいところではなく、子供たちがせっかく積み上げた石も鬼によって崩されたり暴力を受けたりするみたいですね。
そこへ地蔵菩薩が現れて子供を救ってくれるようです。よかった。そもそもなんでそんな苦しみを受けるのかというと親よりも先に死んでしまうことが親不幸になり、その報いとして罰を受けるのだそうです。私の子供が死んで、会えないのにも関わらずそんなふうに苦しむのかと思うと腹が立ちました。実際はそんな内容ではなく、主人公2人も救われて無事現世に戻るので本当によかったです。