寄稿を頂きました。
カラマーゾフの兄弟
ロシア文豪、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』作品を見事にドラマ化した。
特に主人公である勲(市原隼人)、そして勲の兄弟にあたる満(斎藤工)と涼(林遣都)のイケメン3人組。
ただイケメンだけではなく、実に小説に忠実によりミステリアスにシリアスに演じ切っていた。
旬な3人の実力派俳優を出演させていただけではなく、進役として若手俳優松下洸平や若手女優高梨臨も引けを取らない演技力であり、第一話からぐっと引き込まれた。
2013年冬のドラマで『ミスパイロット』にも出演していた斎藤だが、この作品では弟を父親から守ろうとする兄役を演じている。特にその兄が私は好きだった。自分の夢を追いかけながらも、うまくいかずにもがく姿、しかしながら誰よりも真っ直ぐに生き抜こうとしている必死さが伝わってきた。
時には女に溺れ、時には兄として弟をかばおうとする人間らしさが斎藤の演技からあふれ出していた。
作品自体、強いメッセージ性があるため、ぜひイケメンを見つつ、人間の心の真髄を見つめてみたい人にはオススメなミステリードラマだ。