寄稿を頂きました。
宇多田ヒカル(うただひかる)
彼女が16歳でR&BのリズムにのせたAutomaticで衝撃的なデビューを果たしてから引退しても私は大ファンです。初期は本当にR&Bに曲調が片寄っていましたが、年齢を重ねるごとに曲調が変化していっただけではなく、詞の内容も繊細で奥深く、彼女にしかない世界観を持つ曲が多くなったように思います。
例えばLettersの自分は恋人と電話越しでも良いから声を聞きたいほど寂しいのに、年上の人に相談したら、独りでも大丈夫だと言う、それをいぶかしげな私は考えてる途中。など歌詞は独特でも凄く共感してしてしまいます。歌声も透明感の中にハスキーな部分が見え隠れするところが好きです。天才なのにそれを鼻にかけない人なつこさにも惹かれます。また私は12年前から病気になりましたが、Deep Riverの無理をしなくても自然と流されるように生きていけば皆と同じ海に辿り着けるんだよ、という曲や諸々彼女にはずいぶん救われて来ました。