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正義のセ(阿川佐和子)感想・書評&あらすじ・3巻で完結、実家が豆腐屋というサラブレッドではない女性検事の生き様と…ネタバレ注意。


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寄稿を頂きました。

阿川佐和子「正義のセ」

阿川佐和子さんの小説で、3巻で完結です。
主人公は若い女性で、実家が豆腐屋というサラブレッドではない女性検事の生き様と、それを取り巻く下町の環境を描いた作品です。
いくつかの事件を元に、主人公の凛々子の性格や魅力ある同僚達、愛すべき家族の人間模様が軽快に進んでいきます。

凛々子が検事になる事を決めたきっかけになる小学校時代の親友。しかし、その親友によって職を失ってしまう危機に直面したりするのですが、仕事と友情の狭間で揺れる心理がうまく心に入って来る作品です。
阿川さんはテレビで時々見かける程度で、「頭が良い人だな」とは思っていましたが、彼女の小説を読んだのは「正義のセ」が初めてでした。
何の気負いもなく読み進めて行きましたが、1巻を読み切った時にはすぐに続きが読みたくて、気付いた時には一気に3巻まで読んでしまった・・という作品です。
検事というと完璧な人のような勝手なイメージを持っていましたが、この若い主人公が人間味溢れる失敗をしていく中で成長して行き、応援したくなる。
そこが共感を持って読めたポイントかと思います。