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ネタバレ注意!デビルマン/最終回感想&あらすじ・主人公・不動明が、苦悩と葛藤を乗り越えて闘う決意をした後に…。


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寄稿頂きました。

デビルマン 作者:永井豪

漫画デビルマンの最終回は、私にとってこれ以上壮絶なものはない、というものでした。人間としての正しい心と強力な悪魔の力をあわせ持つ主人公・不動明が、苦悩と葛藤を乗り越えて闘う決意をした後に待ち受けていた怒涛の展開。読後には、もはや呆然とするしかない気持ちでした。

追い詰められた人間の本性の醜さというものに背筋がぞっと冷たくなり、そしてまた、自分の中にもそういった破壊や絶望の衝動があるのだということを自覚させられ、胸をぐさりと突き刺されるような思いがしました。ヒロインである牧村美樹に関する展開には、まさかと唖然とする他ありませんでした。最終回の中盤までは、とにかく感情が揺さぶられまくります。不安や恐れの裏返しの、憎しみや狂気といった醜い感情。そして絶望と慟哭。そういったものをまざまざと見せつけられ、それが直接読んでいる自分自身に響いてきます。
そういった感情の波にもみくちゃにされてへとへとになった後にやってくる最後の展開、ずっと悪魔と闘い続けてきたデビルマン・不動明の結末……。もうとにかく、虚無感と虚脱感としか言えません。虚しさ、胸にぽっかりと穴があいて、麻痺してしまったような感覚に陥りました。古い作品ですが、こんなに衝撃的で突き刺さるような最終回を迎える漫画は、そうそうありません。