」で便利でお安く。寄稿頂きました。
よいこの黙示録 青山景
「未完」には何種類かあるけれどこの作品は作者がお亡くなりになって未完。もう永遠に続きが読めない大変残念な作品。２０１０年からイブニングに１年ほど掲載され単行本全２巻。冒頭から事件の思い出で始まる。
しかも「宗教」が絡んでいるという異色作。舞台が整う前に結果を話されてはやはり気になってしまう、上手なやり方。青山は丁寧なペン画に定評があり、若干垢抜けない肉感的でなおかつ清潔感もだらしなさもある小学校新任担任やそれぞれに特徴のある子供たちを鮮やかに描き始める。小学生らしからぬ黒幕の男の子の底意地に悪さ。彼によって神格化される神秘的な黒目がちの女の子。女の子が思いのほかカリスマ性がある描写が始まるところでぶっつりとエンド。うまくまとまっていればかなり面白い作品になったのではないだろうか。今は付録についたラフや設定などを見ながら想像するしかない。もったいないというしかない。
