ナカノ実験室

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感想・書評「わたしを離さないで/カズオ・イシグロ(訳:土屋政雄)」ネタバレ注意・綾瀬はるかさん主演ドラマの原作本(レビュー)。 #読書


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わたしを離さないで/カズオ・イシグロ(訳:土屋政雄)

聞いたことある人もいるとは思いますが、ついこないだまでやっていた綾瀬はるかさん主演ドラマの原作本です。私もドラマを観て興味を持ち購入しました。
ドラマを観ていたので大まかな内容は事前に把握していましたが、原作本はドラマ以上に「重く悲しい」内容でした。読んだことのない方もおられると思います。私なりの解釈にはなりますが、この本は「命とは何か。人間とは何か。」と生物の存在価値や意義、私が今存在している奇跡について考えさせられる、人間が生きるために生まれてきた提供者と言われる人たちの葛藤や苦悩、人生を描いたヒューマンSF物語です。
物語の主役である提供者とは人間が何かあったとき臓器提供をするためだけに生まれ、育てられてきた人間のクローンです。彼らは人権もなく、ただただ人間の私利私欲のために生かされています。処して物語の大半はドラマと同じ展開で進んでいきます。ただし、1場面1場面がすごく濃くて深かったです。私たちが日頃当たり前にしていることが、物語の中では当たり前にできないこと、命の終わりを幼い頃から分かっていて、依頼がくれば人のために自分の命を差し出すこと。どんなに辛く苦しいことだろうかと読んでいて涙がでました。
この物語では「人間と人間のクローン(提供者)」のやりとりで、もちろんフィクションですが、これは現実世界にも言い換えられると思います。私たち人間は生きるため、動物を食べます。病気を治す研究のため、動物実験をします。同じことだなあと思いました。そういうことをして世界が発展してきたこと、今生きていること、そういったことに本当に感謝して生きていかなければいけないと実感させられた1冊です。ぜひ読んでみてください。

ありがとう寄稿。

最終回は、ナオミとカナコが遂に海外への逃亡を目前に二人の笑顔と警察のサイレンで終わります。これ以外にあってはならない当然の結末です。

海外への逃亡を目前に二人の笑顔と警察のサイレンで終わります・ナオミとカナコ(最終回)ドラマ感想&あらすじ(ネタバレ注意)。 #DRAMA - みんなの芸能ブログ。