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感想・書評『ありのままのアンデルセン マイケル・ブース』ネタバレ注意「マイケルは結婚をきっかけにデンマークへ移住」(レビュー)。 #読書


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ありのままのアンデルセン マイケル・ブース ヨーロッパを追体験

著者のマイケルがアンデルセンに興味を示したことがきっかけで、アンデルセンの旅した航路を追う物語です。旅の始まりは、そもそもアンデルセンを毛嫌いしていたマイケルがなぜ彼に興味を示したのかが気になるところではないでしょうか。マイケルは結婚をきっかけにデンマークへ移住することになりました。

デンマーク文化に馴染もうと語学学校に通い、ある授業がアンデルセンを惹き付けることとなったのです。授業の題材はアンデルセンの人魚姫の物語を読み、母国語で翻訳するというものでした。マイケルは母国語であるイギリス語でも読んだことのあるそのストーリーの繊細さにすっかり惚れ込んでしまうのです。マイケルの興味は高まり、アンデルセンを追う旅が始まるのです。アンデルセンは作家として広く物語が知られており、奇妙な容姿や少し変わった性格のために書かれた作風なのだと思われがちです。マイケル本人も、旅をしアンデルセンが観た景色や人々を追うことでアンデルセンという人物作り出す作品の意図を模索していくのです。いまでこそ、幸せなエンディングのストーリーとして知られる人魚姫や不思議の国のアリス、雪の女王といった作品の原点を読みながら、この物語を平行して読むと、アンデルセンという人物の観察眼の鋭さやそこはかとない人間への愛情を感じとることができます。