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感想・書評「お伊勢ものがたり 親子三代道中記」 梶よう子・著・ネタバレ注意「江戸から伊勢へ百十四里の旅をした、祖母・母・孫娘」(レビュー)。 #読書


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女性が旅をすることが、とても珍しかった時代に、江戸から伊勢へ百十四里の旅をした、祖母・母・孫娘の女性3人の道中記です。
お伊勢参りなので、今でいうツアーコンダクターのような「御師」が同行します。が・・全く初めての新米の「御師」なのです。
道中、いろいろな事件が起こり、巻き込まれます。スリの女と同宿することになったり、「御師」の手違いがあり、危うく泊まれなくなりそうだったりします。
単純な道中記に見えますが、じつは女性3人それぞれの成長の物語でもあり、新米だった「御師」の成長の物語でもあります。
特に母の立場で、娘を連れて、娘の立場で、隠居した母を連れて旅をすることになった「香矢」の心境の変化が著しいです。
妻の立場としての悩みも多々あったのですが、この旅を終えた後には、新しい行き方が見えてくるのでしょう。
新米の「御師」にとっても忘れられない旅となり、その後の「御師」の仕事に多大な影響を与えました。
祖母・母・孫娘そして「御師」四人の人生にとって、大きな転機となった旅でした。