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日本画と洋画の違いとは?‏絵の具、歴史・背景の違い、影の有無(maminismさん)。


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maminismさんからの寄稿です。

日本画と洋画の違いとは?‏

大学に入る前、日本画コースにしようか、洋画コースにしようか悩み、両者の違いは何だろう?と、疑問に思っていました。

日本画家と洋画家で、描いている絵の作風や題材の違いがあまりない部分もあり、ネットで調べてみても、素人の私が理解できる内容のものはあまり見つけられませんでした。


大学で勉強し始めて、少しずつ両者の違いを感じられはじめてきました。
以下にまとめてみます。

一つ、大きく違うのは、絵の具。
日本画は、色の元となる顔料を、膠(にかわ)で溶いて絵の具を作るのに対し、洋画は顔料を油で溶きます。
当然、絵の具のにおい、質感、色味、仕上がりの見た目などに差が出てきます。
使う筆、キャンバスなどの道具も、当然異なってきます。

日本画のことは詳しくありませんが、仕上がりはマットな印象で、岩絵の具の粒子が感じられたり、キラキラと光っているものもあり、繊細で綺麗な絵の具、という印象です。
一方、洋画は、油の艶やかさが出るため、表面がテカテカ光っています。
光らないようにすることもできるのではないかと思いますが、基本的には艶やかに仕上げ、絵の具の粒子はほとんど感じられません。
色を混ぜたり、重ねてボリュームを出したりするのが、油絵の具の醍醐味です。



そして、もう一つ。
私が大学で学んだ違いが、歴史による違いです。

日本画は、源流が中国や朝鮮にあります。仏教の宗教画とや、屏風やふすまに絵が描かれてきたこと、水墨画や、浮世絵などなどの影響とともに発達してきました。

一方洋画は、ヨーロッパで発達しました。
キリスト教の宗教画が最初で、最初は壁画がほとんどでした。
そこから、遠近法やなんやかんやと、モノを立体的に、より写実的に描く技術が発明され、そして写実的リアルでなく、現実感的(直感的)リアルを追求した印象派が生まれましま。あるいは平面で立体を表現しようとしたり。色彩を重視したり。。。というように、常に新しい試みがされてきました。まだ勉強不足です。すみません。


何が言いたいかというと、
一見同じような絵に見える日本画と洋画は全く異なったバックボーンを持っているということです。

大学で、学び、私は衝撃を受けました。

日本画は、影を描かないのだそうです。影を描くと、綺麗ではないのだそうです。
また、日本画は、線で描くのだそうです。
線の表現によって、リアルを表現するのだそうです。
ぬりえが日本文化として定着しているのも、こういった、日本画のモノの見方が影響しているのでは??と思ったりします。

では、洋画ではどうなのか?

洋画では、モノの実在感、量感が大切にされます。
だから当然、影は描きます。
モノの存在を明らかにするのに、影は重要ですから。
洋画では、線を描いてはいけません。
モノを視るとき、線ではなく、面で視ます。
面で視ることで、そのモノを立体的に、リアルに捉えようとするのです。
だから、線ではなく、面でモノを表現します。


たとえば同じりんごを、日本画家と洋画家が描いたとします。
出来上がった絵に、大きな違いが見受けられなかったとします。

でも、二人の画家は、全く異なった見方をしていることになるのです。
線で視ている人と、面で視ている人。

だから、たとえ完成した絵が同じに見えても、それらの絵は、全く異なった表現になっているはずなのです。


。。。私が言いたいこと、わかりますか(^-^;

同じ人間なのに、国や文化によって、モノの見方が違うということに驚いたのです。

そして私は日本人なので、どうしても線でモノを視てしまうのです。


西洋人的モノの見方を、これから身に付けて行きたいです。