感想
平安時代のお話です。清少納言、中宮定子など日本の歴史史上で有名な人物がとても多く出てきて面白いです。表紙のイラストは美しく、なんて綺麗なんだろうと思いました。1巻の序盤の方で、カラーページが数枚あるのですが、筆を使ったような独特なタッチの、コピックの使い方をされていてどこか芸術品のような美しさがあり綺麗です。
読んでいて驚いたのですが、この作品4コマなのです。こういうイラストの感じだと、普通の少女漫画のようなコマ割りかなと思っていたのですが、まさかの嬉しい驚きでした。どことなくキレがあるというか、きりっととがった印象を受けるイラストで、たまに線が細かすぎて見にくいコマがあるのが少し残念に思います。
でもカラーで読むときと違って、筆ペンで描かれているような通常のストーリーも綺麗で、もうこの作品をひと言で表すなら「綺麗」の一言に尽きるだろうなとおもいました。一応主人公は清少納言という女性なのですが、主にやっている事は日記を書くと言うこと。でもたまにブログやツイッターのような「喋り口調」での文章になっていて面白いです。
しかもちゃんと時代に合わせた十二単を着ていたり、食べ物も質素だったりするところが本当っぽくていいと思います。この作品の変わっているところが、この清少納言というキャラクターが中宮定子のことをまるで変質者のように愛してしまっているのがこの作品で一番面白いところだと思います。