普段は必要最低限しかSNSは使わないし人のブログもまったく見ないので知らなかったのですが、山本ゆりさんは人気ブロガーの方なのだそうです。作家の宮下奈都さんがエッセイの中で、人にすすめられるまま読んでみたら予想以上に面白かったと書いておられたので、興味を持ち手に取ってみました。
表紙から想像するにおしゃれなお料理レシピをたくさん紹介しているのかと思いきや、エッセイが多くて意外でした。そして砕けた内容ながら、その文章力の高さには感心しました。美容院で「流し足りないところはございませんか?」と聞くのは果たして本人に分かるものなのか?という鋭いツッコミには大爆笑しました。確かにその通りですね。目の付け所の鋭さがすごいです。
一方で人生論とも言える深いテーマを語っている章もあり、「自分が思ってるほど周りは自分を気にしてない」というエピソードにはずいぶん救われた気持ちになれました。そうか、こういう心持ちで日々を生きていけばいいのねと思い、たくさん元気をもらいました。絶妙な関西弁も素敵で、分厚くて読み応えたっぷりの一冊でした。